子どもの絵には心理状態が表れる!【危ないサインや対処法を分析】
子どもが描く絵には、さまざまな心理状態が表れることをご存じでしょうか。
子どもはまだ言葉で自分の気持ちをうまく表現できないことが多いため、絵を通して無意識に感情を表現することがあります。
そのため、子どもの絵には、その時の気持ちや考え、さらにはストレスや不安が隠されていることも少なくありません。
そこでこの記事では、こちらについて紹介します。
- 子どもの絵に表れる心理状態について
- 具体的な危険サインやその対処法
- 子どもの絵に表れる「良いサイン」について
子どもの成長を温かく見守るための参考にしてください。
子どもの絵に心理状態は表れるのか?


子どもの絵を見ただけで心理状態が分かるって聞いたことがあるけどホントかな?
子どもの絵は、単なる遊びやものづくりとしての表現ではなく、心の中の状態を映し出す「鏡」とも言えます。
特に、小さな子どもは言葉で気持ちを伝えるのが難しいため、絵や色、形を使って感情を表現することが多いのです。
たとえば、明るく大きな太陽や、楽しそうに笑っている家族の絵を描く子どもは、家庭環境が安定しており、安心感を持っていると考えられます。
また、家庭や学校での出来事が直接絵に影響を与えることもあります。
例えば、両親が喧嘩をしている家庭の子どもは、無意識に人物の顔を描かなくなったり、黒い線を多用することがあります。
このように、子どもの絵には、その子の心理状態がしっかりと表れているのです。
心理状態を知るためには、普段の絵の状態をきちんと把握して比べる必要があります。普段の状態と比べて悪くなったときに、心理状態が悪くなっていると判断されるからです。
では、どのように表れるのか、具体的に見ていきましょう。
子どもの絵の心理について【画用紙の使い方編】

子どもがどのように画用紙を使うかは、心理状態を知る手がかりになります。
画用紙全体を使う子供
画用紙全体に大きくのびのびと絵を描く子どもは、心が安定しており、自己表現に自信を持っていることが多いです。
たとえば、大きな家や元気な動物を画面いっぱいに描いている場合、その子は安心感を持って生活していると考えられます。
画用紙の隅に小さく描く子供
一方で、画用紙の隅に小さな絵を描く子どもは、自信がなく、周囲に遠慮している可能性があります。
たとえば、家族の絵を描く際に、自分を画面の端に小さく描く子どもは、家族の中で居場所がないと感じているのかもしれません。
画用紙の端を強く塗りつぶす子ども
画用紙の端を黒や赤などの濃い色で強く塗りつぶす場合、ストレスや不安を感じている可能性が高いです。
特に、ぐるぐるとした線を繰り返し描いている場合、何かに対して強い不満や恐怖を抱いていることがあります。
子どもの絵の心理について【色の使い方編】

子どもが使う色にも、心理状態が反映されることが多いです。
明るい色を多用する子供
黄色やピンク、オレンジなどの明るい色を多く使う子どもは、楽しく、前向きな気持ちでいることが多いです。
例えば、黄色の太陽とピンクの花を描く子どもは、幸福感を持って生活している可能性が高いです。
暗い色ばかり使う子ども
黒や灰色、濃い青など暗い色を頻繁に使う場合、気持ちが落ち込んでいる可能性があります。
いつも明るい色を使っていた子どもが突然暗い色ばかり使い始めた場合、何か悩みを抱えているかもしれません。
例外として、新しく好きになったキャラクターのイメージカラーという場合もあります。ここは子どもからよく話を聞くと良いですね。
子どもの絵の心理【危ないサインを教えます】


こんな絵を描くと危ないっていうサインはあるのかな?
以下のサインが見られた場合、注意が必要です。
人の顔が描かれない
人物の顔がない絵は、自己表現への抵抗や、周囲との関係に問題がある可能性があります。
特に、家族の絵で顔がない場合、何らかのストレスを抱えている可能性が高いです。
極端に黒や赤を使う
黒や赤を多用する子どもは、怒りや不安、恐怖を感じている可能性があります。
特に黒でぐるぐる塗りつぶしたり、赤で大きく塗る場合は注意が必要です。
乱暴な線が多い
線が荒々しく、勢いがありすぎる場合、ストレスや怒りが強く表れているかもしれません。
しかし、筆圧の調整ができない子も珍しくありません。あくまで普段の様子と比べて判断していきましょう。
突然、絵を描かなくなる
絵を描くのが好きだった子どもが急に描かなくなる場合、強いストレスや心の変化があった可能性があります。
同じ場面ばかり繰り返し描く
繰り返し同じ絵を描くのは、何か強い感情や出来事が影響していることを示します。
急に描くテーマが変わる
突然、暴力的な絵や暗い絵ばかり描くようになった場合、何か精神的な影響を受けた可能性があります。
体の一部が欠けている
手足や目がないなど、一部が欠けている場合は、自己評価の低下やトラウマを抱えている可能性があります。
人物が小さく、孤立して描かれている
自分だけが小さく描かれていたり、家族から離れている場合、孤独感や疎外感を感じているかもしれません。
強く塗りつぶされた背景が多い
背景が黒く塗りつぶされている場合、不安感や抑圧された感情がある可能性があります。
子どもの絵で心理状態が良くないと分かったときの対処法


子どもに危ないサインが出ていたけれど、どう接すれば良いのか…。
無理に問い詰めない
子どもの絵から心理状態が心配になったとしても、無理に問い詰めるのは逆効果です。
「どうしてこんな絵を描いたの?」と厳しく尋ねると、子どもはプレッシャーを感じ、本心を話さなくなる可能性があります。
穏やかに話を聞く
子どもが安心して話せる環境を作ることが大切です。
「この絵、何を描いたの?」と優しく尋ね、子どもの言葉を尊重しながら聞いてあげると、自然と気持ちを表現しやすくなります。
ストレスの原因を探る
子どもの行動や日常生活を観察し、何がストレスの原因になっているのかを見極めましょう。
学校での出来事、家庭の環境、友達関係などが影響していることもあります。
安心できる環境を作る
子どもが安心して過ごせる環境を整えることが重要です。
家庭内でのコミュニケーションを増やしたり、リラックスできる時間を作ることで、子どもの不安を和らげることができます。
適切な専門家に相談する
心配なサインが続く場合は、心理カウンセラーや小児精神科医に相談するのも良い方法です。
専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応ができるようになります。
子どもの気持ちを尊重し、安心感を与える
子どもの描く絵には、その子の気持ちが込められています。
そのため、否定せず、子どもが安心して表現できるようにすることが大切です。
遊びやアートセラピーを取り入れる
絵を描くこと自体が、ストレス解消につながることもあります。
自由にお絵描きをさせたり、粘土や折り紙などの創作活動を取り入れることで、気持ちが落ち着くことがあります。
学校や保育園の先生とも連携する
子どもの行動に変化が見られた場合、学校や保育園の先生と情報を共有することも大切です。
先生は学校での様子をよく見ているため、家庭との違いを知ることで、より適切な対応ができます。
子どもの絵の心理で良いサインはなに?


だんだん子供が落ち着いてきたよ。良いサインが出てると良いんだけれど…。
子どもの絵には、不安やストレスを表すサインだけでなく、心理的に安定していることを示す「良いサイン」もあります。
これらのサインが見られる場合、子どもは安心感を持ち、健全な成長をしていると考えられます。
明るい色を多く使う
黄色やオレンジ、ピンクなどの明るい色を多用する子どもは、ポジティブな気持ちを持っていることが多いです。
特に、太陽や花、空などを鮮やかな色で描いている場合、精神的に安定していると考えられます。
笑顔のキャラクターが多い
子どもが描く人物や動物の表情が笑顔であふれている場合、子ども自身が幸福感を感じている証拠です。
家族や友達を楽しそうに描いているときは、人間関係が良好である可能性が高いでしょう。
画面いっぱいに描く
のびのびと画面いっぱいに描く子どもは、自信を持ち、自由に自己表現をしていると考えられます。
特に、大きな家や広がる風景などを描いている場合、安心した環境で生活している可能性が高いです。
家族が仲良く描かれている
家族全員がそろって笑顔で描かれている場合、家庭環境が安定しており、子どもが愛情を感じていることがうかがえます。
手をつないでいる、寄り添っているといった描写があると、家族との絆を大切に思っていることがわかります。
夢や目標を描いている
将来の夢や目標を絵にしている子は、精神的に安定しています。なぜなら、今現在に対して満足していないと、将来を思い描けないからです。
たとえば、「大きな家を建てたい」「宇宙飛行士になりたい」といった夢を絵に表している場合、希望に満ちている証拠です。
創造的なアイデアが詰まっている
想像上のキャラクターやユニークな物語の世界を描く子供は、創造力が豊かで、自由な発想ができることを示しています。
新しいアイデアを考える力は、将来の成長にも良い影響を与えます。
自然や動物が生き生きと描かれている
元気な動物や美しい風景を生き生きと描く子どもは、周囲の世界に対してポジティブな関心を持っていることが多いです。
色彩豊かな自然の絵は、精神的な安定を表していることもあります。
子どもの絵には、心理状態がそのまま表れます。明るい色や楽しそうな表情のキャラクターが多く描かれている場合、子どもは安心した環境で育っていると言えるでしょう。
これらのサインを見逃さず、子どもの心をしっかりと見守っていくことが大切です。
まとめ
- 子どもの絵には心理状態が表れる。画用紙の使い方、色、クレヨンの使い方から心の状態を読み取れる
- 要注意サインがある場合は慎重に。早めに気づき、適切に接することが大切
- 子どもの心理状態を理解し、安心できる環境を整え、必要に応じて専門家に相談する
- 遊びやアートを活用して子どもの心を開く
子どもの絵を通して、心の変化に気づき、安心できる環境を作ってあげましょう。
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